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2016年4月1日

世界で活躍するアメリカ留学生たち パート 7 – Vol.44

このシリーズでは、アメリカで教育を受け、世界で活躍しているアメリカ留学生たちを紹介しています。英語、専門知識は当然のことながら、世界で生きていく力も身につけた留学生達。それぞれ個性的でパワフルな人生を駆け抜けています!

第7回目は守田裕美子さん オレンジカウンティー在住

奨学金を獲得、博士号取得!

守田裕美子さん
守田裕美子さん オレンジカウンティー在住
現在カリフォルニア州チャップマン大学教授。作曲家。
桐朋学園大学音楽学部卒業。ボストンのニューイングランド音楽院にて修士号を、カリフォルニア州立大学サンディエゴ校にて博士号を取得。アメリカ作曲協会、カリフォルニア州立大学、チャップマン大学などで教鞭をとる傍ら、オーケストラ作品等の委嘱を受けている。国際女性作曲家連盟賞、アリアⅢ国際コンクール、New Music USA作曲家助成連盟賞など受賞歴多数。作品は、アジア、アメリカ、ヨーロッパ各地にて演奏されている。

Q. ボストンを選んだ理由は?

A. はじめの留学はボストンへ。桐朋学園大学を卒業後、同校などで作曲やソルフェージュを教えてましたが、何かが足りないと実感。留学してみようと思いました。でも、当時はインターネットなどがなかったので音楽学校の情報を入手することができず、自作曲のテープや楽譜を持って、フランス、ドイツ、アメリカのニューヨークや西海岸にも足を延ばし、音楽学校を見つけては直接訪ねて先生に会ってもらったりしました。最終的に、ボストンの街が気に入ったこと、ニューイングランド音楽院の主任だった先生に強く勧められたことなどの理由から、ボストンへ留学することになりました。

Q. 留学して苦労したことは?

A. 留学したらすぐに音楽の勉強がしたかったので、日本で英文法や会話などを勉強してから渡米しました。そのおかげか、留学先ではすぐに専門のクラスに参加させてもらうことができました。それでも始めのうちは、授業で先生が何を言っているのかほとんど分からず、普通の辞書に載っていない専門用語の和英辞典などを自分で作りながら苦戦しました。実生活では、中途半端な会話よりもきちんとした読み書きが大切なのだ、と実感しました。

Q. 卒業後、博士号取得のためにサンディエゴへ。日本へは帰らず、サンディエゴへ進学する決意をしたエピソードを教えてください。

A. ニューイングランド音楽院を卒業後、ビザを取って仕事を始めることができ、音楽家、教師として、5か所ほども掛け持ちしながら仕事をしていた時期もありました。ただ、ボストンの冬があまりにも寒かったので、もっと暖かい場所に行けたらいいな、と思っていました。
カリフォルニア州立大学サンディエゴ校(UCSD)を訪れた際に、西海岸の海に沈む夕日を見て感動。なんとかして南カリフォルニアに行きたいと思いましたが、ビザを申請できるような仕事を都市部で見つけることはかなり困難でした。
学生ビザなら移住も可能かもしれないと思い、博士課程入学の申請をしたものの、アメリカの高額な授業料を払える見込みはなかったので、奨学金がもらえなければ進学を諦め、日本に帰国する決意もしていました。大きな賭けでしたが、幸運にも全額奨学金で受け入れてもらえることに。サンディエゴでの学生生活は、とても充実し、価値のあるものとなりました。

守田さんは、留学中学んだことで今の人生にも生きていることは、「直感を信じること。本当にやりたいと思ったこと、夢だと思って追い続けてきたものは、努力すれば必ず手に入るもの。」と語ります。留学するときは、いろいろなことが不安に思えるし、なかなか一歩が踏み出せないものですよね。でも、その一歩を踏み出すか踏み出さないか、アメリカで自分の夢をかなえたい、その直感を信じるか信じないかで、その後の人生も大きく変ってくるのですね。

日本にも年に一度は帰国して、コンサートを開いています。2児の母。アメリカと日本を舞台に、子育ても仕事も両立している裕美子さん。これからも活躍に注目が集まります!

IGEスタッフ Makiko

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