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留学体験 - 李 彦(イエン・リー) さん

IGEはどうしたらいいのか分からなくて途方に暮れていた私を無事留学へと導いてくれた、私にとっては救世主のような存在です。

李 彦(イエン・リー) さん
中国語、日本語、英語を使いこなすトリリンガルに! 「無限な可能性が未来にあると信じています。」 広島県出身。 2005年コミカレ入学

私が留学を考え始めたのは高校に入ってからでした。そもそも私が留学を決意したのは、本気で語学が学びたかったからというのが理由の一つにあります。

私が語学に興味を持ったのにはちょっとしたエピソードがあります。私は、名前から分かるように、日本人ではなく、中国人です。中国の上海に生まれ、8歳のときに日本に渡りました。実は、その日本に渡る船の中の出来事こそが、私が語学に興味を持つようになったきっかけなのです。

ある朝、一人でデッキに出た私は船の中に帰ろうとして、ドアが開かないことに気が付きました。あたふたしていた私に一人のおじさんが話しかけてきたのです。それは日本語だったと思うのですが、当時日本語が分からなかった私は何を言っているのかまったく分からず、とりあえずドアが開かないことを知らせようとして、ドアノブをさして首を横に振りました。そしたら彼は理解してくれたらしく、ドアを開けてくれました。私は感謝の意を込めて手を合わせ、頭を下げました。すると彼はにっこりと微笑んでくれました。私はなぜか急に恥ずかしくなって逃げるようにその場を離れたのですが、後からすっごく後悔しました。

当時私は確かに日本語が話せませんでしたが、「ありがとう」という言葉は知っていました。にもかかわらず、彼に「ありがとう」と私の口から言わなかったことをとても悔やみました。そのとき私は決意しました。もっと日本語を学んで、日本語を話そうと。

その後、私は懸命に日本語を学び、日本人と変わらぬ日本語力をマスターすることができました。中学校に入学してからは英語に興味を持つようになりました。母国語でない言語を学び、使うという楽しみを再び経験することができたのです。

しかし、3年間が過ぎ、高校に進学してから私は英語を学ぶ限界を感じるようになったのです。毎日学校で行われる英語の授業は英文の解読と単語・熟語の暗記。おかげで、英文の読解力はつきました。しかし私はそういう授業にだんだん嫌気がさすようになりました。楽しくないのです。毎日アルファベット文字と向かい合い、問題を解いていく。確かに英語を学んではいますが、使ってはないのです。英語を使うために学ぶのに、学校は読み書きしか教えてくれません。「話す」という最も重要で楽しいことをめったに教えてくれません。たまに、本当にたま~にあるネイティブスピーカーの先生の授業もとても会話力がつくようなものではありませんでした。

私は「話す」英語の勉強がしたくて、高校2年生のときから英会話学校に通うようになりました。そこではすべての先生がネイティブスピーカーで、授業もすべて英語で行われました。そこで私は自分がどんなに英語が話せないかということを思い知らされたのです。普段書き慣れている簡単な文法も話すとなるとごちゃごちゃになって言いたい事がうまく言えないのです。それでも、そこに通っているうちにだんだん会話能力もついてきて、今度は今まで知らなかった単語や言い回しも学び、使えるようになりました。そして何より授業が楽しくて仕方ありませんでした。教室に入った瞬間から英語だらけで、まさに別世界でした。英語に包まれた環境で英語を学び、試行錯誤して自分の持てるありったけの能力で英語を話す。実に愉快なものでした。

しかし、悲しいことにやはりそれにも限界があるのです。一歩英会話学校をでると、周りはまた日本語の世界に逆戻りです。それは仕方のないことです。そこは日本なんですから。言語を学ぶ最善の方法はその言語の環境に包まれることだとよく言われますが、その通りです。私がこれほど日本語をマスターできたのは他でもない、日本という国に住み、毎日学校に通っていたからです。だから、英語を本気でマスターしようと思うなら留学するしかないと思ったのです。

留学に向けていろいろと情報を集めましたが、「留学」について知れば知るほど実はとても複雑なことだと分かったのです。まずは行きたい国、州、都市、そして学校選択に申請手続き、ビザ申請などなど・・・。理解するべきこと、決めるべきことは山ほどありました。しかし、留学について全くの初心者である私にとってそれはかなりの難題でした。特に学校選択には苦労しました。

アメリカには4,000校以上の大学がありますが、どの大学を選べばいいのか全く分かりませんでした。学校選択は留学するに当たり、最も重要なことの一つであると分かっていただけに、大変頭を悩ませました。私が途方に暮れていたそんな時、IGEの宇佐見さんと知り合い、メールのやり取りをするようになったのです。そして幸運にも社長である平田さんと私の地元、広島県の福山市でお会いすることができたのです。その時平田さんからアメリカについて、アメリカの学校についてたくさんの魅力的なお話を聞くことができました。そして大学選択についてもいろいろとアドバイスをしてくださいました。そこで私は自分が今すべきことを理解し、目標を持つことができました。夢のように思っていた留学が現実に感じられた瞬間でした。それから私は 平田さんとメールを交わすようになり、学校選択やその他の手続きなど、着々と留学準備を進めていきました。

もしもIGEと出会わなかったら今頃自分はどうしていたのだろうと思うと怖ささえ感じます。IGEはどうしたらいいのか分からなくて途方に暮れていた私を無事留学へと導いてくれた、私にとっては救世主のような存在です。

そして今年の8月、ついに念願のアメリカ留学をすることができました。今はカリフォルニア州のオレンジコーストカレッジに通っています。この学校はカリフォルニア州でも有名なカレッジで、4年制大学への進学率も高いそうです。校内は緑豊かで、授業コースの選択肢が豊富なことでもよく知られています。

私はアメリカに来て早3ヶ月になります。最初はスーパーに行くのにも道に迷っていましたが、今ではストリートの名前も、方向も分かるようになってきました。バスも乗りこなせるようになりました。私が住むあたりには日本のスーパーもあり、日本食が懐かしくなってはそこに行き、味噌や豆腐を買って帰ります。そんな日本を思い出させてくれるところもありますが、やはりアメリカはアメリカ。どこに行っても英語です。銀行口座を開くのにも、携帯電話を買うのにも英語を話さなくてはならなくて、かなり苦労しました。それでも、一人でやり遂げたときの達成感は日本では味わえないものです。

本当に日が経つのは早いもので、すでに一学期の半分が過ぎてしまいました。英語だらけの授業には今でも苦労しています。日本で受ける「英語だらけの授業」とはわけが違います。誰も留学生のためにゆっくりと分かりやすく話してはくれません。当然ではありますが、ほとんどの学生が英語を母国語とするアメリカ人ですから、教授もそのつもりで授業をします。特に講義、いわゆるレクチャーの授業では教授はマイクを使って授業をします。そうすると声がかすれて聞こえて、もともと分かりにくいものがさらに聞き取りづらくなるのだから困ったものです。これで本当にやっていけるのだろうかと大変不安でしたが、やるしかないのです!本当の英語を学びに来たのだから、本当の英語にびびってなどいられません。予習・復習を欠かさずやれば何とかなるものです。

最近では授業もだんだん聞き取れるようになってきましたし、テストも無事クリアしています。家族や友達に「授業が大変だ~」とか、「宿題が多すぎて死にそう~」とか「一人で寂しいよ~」とか愚痴をこぼしていますが、(もちろんそれも本当ですが)実のところ、毎日が楽しくて仕方ないのです。英語だらけの授業も、寂しい一人暮らしも、大変だからこそやりがいがあり、努力によって少しずつ改善されているのを実感するのはとても自信になります。

私のアメリカ留学はまだ始まったばかりで、まだまだ分からないこともたくさんありますし、やるべきこともたくさんあります。私の次の大きな目標は4年制大学への編入です。そのためにはまず自分の本当にやりたいこと、即ち専攻を決めなければなりません。自分の本当にやりたいこと、夢を見つけるということもアメリカに来た目的の一つです。将来は言語を駆使して国際社会に携わる仕事をしたいと思っていますが、具体的にどのように関わっていくのか、どんな能力が自分にあるのか、その答えを出すことが私の大きな目標です。その目標に向かって、そして無限な可能性が未来にあると信じて明日からも楽しく学校に通います。

150312