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留学体験 - 野津 志歩さん

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不登校というコンプレックスを強みに。 2009年と2010年の二度の短期留学を経て、大学留学を目指す!

野津 志歩さん

私が不登校になったのは、中学二年生の秋ごろでした。自分がなぜ不登校になったのかを考えると、これといっていじめとか明らかなきっかけはなかったように思えますが、当時、友人が自分をどう思っているかや、自分の言動の良し悪しを異常に気にしていたのを覚えています。

友人同士の関係や会話を考えるより、ひとりでいたほうがましだと、仮病を使って休み始めると、いよいよ本当に通えなくなりました。元々ひとりでいることが好きだったので、本当なら無理に仲良くしなくとも自然体で学校に通えばよかったのですが、たくさんのクラスメートの中でひとりでいられるほどの勇気もありませんでした。

しばらくは理由を聞かれても答えず、一日中何も考えずに部屋で過ごす日が続きました。一般の高校に進学しても、「自分はまともに中学も通わなかった」「まわりよりもはるかに劣っている」「この子達のようにはできない」などと、限られた環境で過ごしてきた間に自信を失っていた私は、結局、通信制の学校に通うことになりました。

そんな自分の一つの転機になったのはアルバイトでした。仕事だと割り切ると、あれほど苦だった人間関係も気にならず、一か月、二か月と続けているうちに少しずつ自信を取り戻し、他人との付き合いにも慣れてきました。

バイトでお金を貯めながらも、次に出てきた心配事は、将来、進学などをどうするかということでした。「自分はまともに学校にすら通えなかった」。将来のことや学問のことに関して考えると、ネガティブになってしまい、自棄になった時期もありましたが、そんな時に、ふと少し前に聞いていた「短期留学」を思い出しました。留学といわれて、ものすごく英語ができて頭のいい人が行く、そんなイメージしかなかったのですが、短期なら学校も語学だけだし、何より新しい何かの発見があるかもしれない、と興味を持ちました。当時はそのくらいしか考えてなかったのですが、今思うと、学校に通わなくなってからいつも付きまとうネガティブな考えを、まずどうにかしたかったのかも知れません。

そして、最初の留学をすることになりました。今まで不安になるとすぐにあきらめる癖がありましたが、勢いで飛行機に乗った以上、引き返すこともできません。そう思うと、それ以上不安を感じることもなくなりました。

アメリカの生活で、自分にとって良かったことは、日本ではどこへいっても聞かれる、「どこの学校?」とか「何部に入っているの?」という所属を聞かれないことでした。所属など関係なく、今現在、目の前に立っている私自身を評価されることが、とても新鮮で嬉しかったです。留学を経験する前は、毎回聞かれるこの質問がいやでたまりませんでしたが、帰ってからは、そんなの、もう気にしなくてもいいし、意地を張らなくても、自然体でいられればいいと思えるようになりました。

そして、これまで二度の短期留学を経験して、自分自身が大きく変わることができました。一番大きな変化は、「自分が何を持っていない、劣っている」ではなく、「自分が何を持っているか」というような考え方ができるようになったことです。不登校生である私が、他の人より「持っている物」は、勉強でもスポーツでも社交性でもなく「自由な時間」でした。今では不登校になったことを悔やんだり後悔したりすることはなくなりました。ずっと自分の中にあったコンプレックスを、留学をきっかけに、逆に強みにできるようになりました。本当に思い切って留学して良かったと思います。

もともと人とコミュニケーションをとったりするのがとても苦手だった私ですが、様々な考えや文化をもった人々と交流して、その楽しさを実感することができました。帰国してからも、バイトしながら、英語の勉強を続け、日本にいる留学生のためのボランティア活動にも参加しています。高校卒業後、大学も、思い切って海外に出てみようかと考えています。

そのためには、楽しむだけではなく、英語の勉強などもかなり努力しなくてはなりませんが、昔の私なら、楽しむことさえできなかったでしょうから、これからも少しずつ自分が変わっていけるように、成長していけるように頑張りたいと思います。