留学体験 - 江口昇吾さん
四大、大学院を経て、晴れてNATAトレーナーに!
日本の4大では経済学を専攻。しかし、普通に就職する事に疑問を感じたことと、大好きなスポーツと人に関わる仕事がしたかったので、アメリカ留学して、トレーナーになることを決意。しかし、渡米してみたら、英語は全く勉強していなかったので愕然。なかなか思うようにTOEFLのスコアが伸びず、思い悩みました。
その時、IGEスタッフや周囲の激励で奮起し、コミュニティカレッジに入学できました。2年間のコミカレは順調に。そしていよいよ、四大へ編入。最初の年は、TOEFLの基準がクリアできず、涙を飲む。アルバイトをしながら、翌年の入学を目指して、英語の勉強に真剣に取り組みました。
そして、翌年の2009年、South Dakota State UniversityのNATAプログラムに合格する事ができました。実は、第二学士号枠で合格。その年、自身を含む35名の出願があり、そのうち12名のみが合格と聞き、達成感も一塩でした。
ここSouth Dakota は中央部の北部にある田舎です。しかし、アメリカの田舎の良さがたくさんあって、ここでの留学生活は本当に充実しています。大きな家をルームメイトとシェアして住んでいますが、週末は大勢の友達を呼んで、もっぱらホームパーティー。駐車場がかなり広いので、車を出して、そこでBBQすることもしばしば。留学生が少ないので、周りはほぼアメリカ人ですが、South Dakotaの人たちはとても温かい人ばかりで、日本人の僕に対しても分け隔てなく、家族の一員のように接してくれるのが嬉しいです。ここでの生活を通して、一生の友達がたくさん出来ました。また、英語の環境に身を置かざるをえないので、自分の英語力もだいぶ向上したように思えます。
強いて希望を言うならば、“日本食がもっと簡単に手に入る環境であって欲しい”ですかね。一番近いところで、シカゴまで行けば日本食を買うことができますが、12時間ドライブなので、なかなか頻繁には行けません。
こういう環境の中で、教授に可愛がられ、大学院を勧められました。そこで、四大は1年間の在籍だけで、修士課程に入学できることになりました。もちろん、大学院入学のための事前履修科目は取らなければなりません。勉強の甲斐あって、2010年、大学院NATAプログラムの修士課程に合格。現在、9月から始まったプログラムで忙しい毎日を送っています。
大学院のATクラスについて。「ATクラスは難しくて大変」と言う人もいますが、僕は、どのクラスも興味を持って取り組んでいるので楽しいですね。動物の解剖実験や、動作がどのように連合していくのか、筋肉の強弱についての講義は一番印象に残っています。専門的且つ、実践的な、中身の濃い内容を学べるのは、本場アメリカだからこそ。また、大学のチームでインターンをしていると、大学のスポーツクラブの遠征に同行でき、アメリカ中を周ることができるのも楽しいです。この様に、アメリカの大学・大学院は、本当に充実したカリキュラムだと思います。
もちろん、ATの場合は、勉強とインターン(研修)の両立という困難さはあります。しかし、前述したように、毎日、目標を持ってやれば乗り越える事ができます。おかげで、スケジュール管理能力を身に付けることができました。
最後に将来の夢は; 日本では、アスレティックトレーナーの認知度は、まだまだ低いといわざるを得ません。だからこそ、本場アメリカで培った知識や技術、経験を活かし、ATの必要性を広めていきたいです。将来、日本でも、アスレティックトレーナーという職種が1つの国家資格として認められ、医療の現場とスポーツの現場を結ぶ重要な役割として、社会に理解される日が来ると信じています。
IGE平田社長から、「江口君は、スポーツビジネスの素質がある」と言われましたが、実は今年の夏、日本のアディダスストアで数週間のアルバイトをしました。その店の約6~7割は、外国人のお客様。外国人が来ると、他のスタッフは逃げるのですが、僕は積極的に話しかけ、コミュニケーションを図るようにしました。その結果、月の売り上げが何と500万円以上。もちろん、アルバイトの僕が、営業チャンピオン。本当に驚きましたが、貢献できたことが嬉しかったです。こういった喜びを感じられるスポーツビジネスの分野にも挑戦していきたいと思っています。