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留学体験 - 大橋司さん

念願のアメリカでアスレティックトレーナーとして本格始動!!

大橋司さん

こんにちは、現在(2019年)アメリカでアスレチックトレーナー(AT)として働いている大橋司です。
日本で理学療法士として、3年間の病院勤務をした後、ATになる為に、アメリカ留学を決めました。留学の動機は、今後のキャリアを考えたときに医療者としてスポーツ医療に特化して関わりたいという願望と、単純に英語が話せるようになりたいという気持ちでした。そして渡米してから4年後、Pennsylvania州にあるGannon Universityの大学院ATプログラムを卒業し、Board of Certification (BOC) exam、これは日本で言う国家試験に合格し、留学の最終目標であったCertified Athletic Trainer (ATC)になることを達成できました。

その後、就職活動を経て、現在、同Pennsylvania州にあるShippensburg Universityにて、intern ATとして勤務しています。

秋学期は、アメリカンフットボールチームを中心に担当しています。冬・春学期は、バスケットボール、野球、レスリングとクロスカントリーチームを担当する予定です。Head Athletic TrainerのWesley Malliconeを始め、とても良いスタッフ達に恵まれたお陰で、様々な貴重な臨床経験を積ませせてもらっています。

大橋さん

私の左から、Head ATのWesley Mallicone、Assistant ATのRebecca Fitz/Pennsylvaniaの冬は寒い!!

私の留学開始から現在までの簡単プロフィールはここまでにして、留学の体験談を語れる貴重な機会なので、今後ATCを目指す方にとって少しでも有益な情報やアドバイスを2つ残せたらと思います。

1つ目は、BOCの勉強方法です。試験勉強として、私は3つの教材しか使いませんでした。その3つは、
①水色の表紙の”Athletic Training Exam Review”、
②ほとんどのATプログラムで最初に購入する”Principles of Athletic Training”、
③BOCウェブサイトにある”Practice Exam”でした。

私が試験勉強を始めたのは、大学院2年目の秋からでした。まず①の教材を使いました。これは問題集で、他の問題集と違って、正解と一緒に短い解説が付いているのがオススメです。最初に私はこの問題集を一通りやりました。不正解、または確証はなかったけど正解した設問に印をつけます。そうすることによって、自分の弱点を知ることができ、その弱点のパートだけを②の教科書を参照にしてノートを作りました。様々な教科書が、試験の為の参考書として紹介されますが、②は、試験範囲の全ての分野が一冊になっているので、様々な教科書から情報を得るのではなく、この一冊だけを参考書にする事で、頭の中の情報をスッキリさせることができます。

また、②をe-Bookで購入することをお勧めします。これは単純に、勉強しに出かける際の荷物を軽くできるし、実習や試合にも持っていけるので、どこででも勉強することができます。更に大学院は2年間という短いプログラムであり、最終学期の最終週まで、毎日実習と授業があります。ですから、授業の課題・テスト勉強、更に実習と並行して、限られた時間の中でBOCの勉強を進める必要があります。自分が不明なところだけを勉強する方法は、大学院のでの毎日のスケジュールを考慮すると、私にとっては非常に効率的でした。そして③は、BOCのウェブサイトで受けるとができる、5つのPractice examです。これらは有料ですが、BOCが実際に作成している練習問題なので、5つ全て受けることを強くお勧めします。
実際にBOCを受けた感想としては、大学院プログラムの全ての授業を毎日一生懸命頑張れば、トリッキーな設問を除いて、特別難しくはありませんでした。最後に、今回私が紹介した勉強方法は私の方法なので、皆さんが快適に思う勉強方法を探してもらえばと思います。

2つ目は、OPT/労働許可証についてです。現在私は、OPTというシステムを利用して就労しています。OPT(Optional Practical Training)とは、学生ビザ(F-1)で就学している学生が、専攻した分野と関連のある職種で、企業研修を行うものです。簡単に言えば、大学で学んだことを活かしてアメリカの会社などで働くことです。OPTは、卒業の60日前から卒業後60日以内に移民局へ申請を行わなければなりません。ここでお勧めしたいことは、OPTを利用する場合、出来るだけ早く申請をしてください。数年前までは、移民局は申請を受理してから、3ヶ月間で就労許可書を発行しなければならなかったらしいです。

しかし現在は、アメリカ政権の指示により、外国人労働者への労働許可証を発行するプロセスが厳しくなり、移民局は、期限を設けずバックグラウンドチェックを行うことになったのです。実際に申請した時、私自身このことを知らず、学校の留学生サポートセンターにも「通常3ヶ月位かかる」と言われた為、就労開始を予定していた日の3ヶ月半前にOPTの申請をしたのですが、承認され、労働許可証とSocial Security Numberが実際に届くまでに、5ヶ月弱かかりました。就職先は既に決まっていたのですが、それらが届かなければ実際に働き始めることができず、運転免許証も更新することもできず、ただただそれら承認を待つだけの時間を過ごしました。なかなかのストレスフルな期間でしたが、就職先の理解もあり、内定を取り消さずに許可証の到着を待ってくれました。今後、政権が交代したり、情勢によってこの期間は変化するとも思いますが、出来るだけ早く、OPTだけでなく就労に関する申請を行うことをお勧めします。

大橋さん -4

今回紹介したのは、私が学生時に知りたかったなと思った情報です。私も学生時代、インターネットで様々な情報収拾をしたのですが、このような情報を日本語で見つけることはできませんでした。これらが少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。次回もこの機会を頂ければ、ATの詳しい業務内容を紹介できたらと思います。何かご質問があれば、Shippensburg Universityのサイトに、私のe-mail アドレスも載っているので、気軽にご連絡ください。ではまたの機会に!