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留学体験 - 小林みどりさん

自分を信じて、最後まであきらめない1人に。

小林みどりさん
創価大学英文学科卒業。 オレンジ・コースト・カレッジ卒業。 デジタル・メディア・アート専攻。 サンタアナ市在住。

“留学”、今でこそブームにもなり馴染みのあるコトバですが、中学生だった私にとっては夢のまた夢でした。

大学卒業も目前、周りの友達が就職内定をもらっている一方で、留学することに決めました。”僕たちの分までアメリカで頑張っておいで!”両親は心から応援してくれました。約束は1年間。アーバイン(全米で最も治安の良い市の一つ)にある語学学校に通いました。

休みの日には1時間かけて自転車で映画館へ行き、朝10時から夜10時まで何本も映画を見ては、俳優の喋っている事をノートに書き取ったりしました。”私には1年間しかない”限られた時間の中で勉強も遊びも思いっきりやりました。

約束の1年間も終わる頃カレッジへの進学を考え始め、両親に相談したところ”そこまでやりたいなら後悔しないように最期までやりなさい”と言ってくれました。問題はなんたってお金です。両親からの仕送りと、大学からの奨学金、後は校内でのバイト(リーガル)でまかないました。

99年に、オレンジコースト・カレッジ (コミュニティカレッジ) に入学。コミュニティカレッジは日本で言ったら、専門学校みたいな感じです。ありとあらゆる専門分野があり、自由に選べてしかも集中して勉強できます。私は2年コースの”デジタル・メディア・アート”を専攻。コンピューター・グラフィック、3Dアニメーション、映像と音楽のデジタル処理・編集・制作などを学びました。プロジェクト制作中には人間関係やストレスで体調を崩すこともあり、学校へ行きたくない時期もありました。

そんな時、心から相談できる友達や、電話の向こうで励ましてくれる両親が何より心の支えでした。 あきらめる時は、自分が負けるとき。応援してくれる人がいる限り、途中で投げ出すわけにはいきませんでした。そして、結局いつもこの原点に戻るのです。”何のために、自分はここにいるのか”留学したことがある人なら誰でも、一度はぶつかる疑問かもしれません。

あっという間の2年間。卒業前の”美術学生・フィルム・フェスティバル”で、自分の製作したミュージック・ビデオが2000年の”ベスト・エクスペリメンタル・ムービー”に選ばれました。”自分もここまでできるんだ!”新たな希望が生まれました。 そうして、迎えた卒業式。カリフォルニアの青い空に、皆で思い切り帽子を投げた時のうれしさ......本当にうれしかったです。

留学を考えている皆さん、ぜひ留学してください!チャンスを作るのは自分です。大事なのはそこまでしてやりたいと言う強い意志、”情熱”です。10人いたら、自分が最後まであきらめない1人になるつもりで。やりたいことはよく考えて、わかったら後は行動力です。アメリカで友達を作るのだって、自分から話しかけなきゃだめです。アメリカは本当に自由です。年齢に関係なく、学校に行っていれば誰でも学生だし、女性が活躍できる場も非常に多い。

将来の目標は、映像(モーション・グラフィック)を編集・製作する仕事に就くことです。自分の可能性を最大限に生かせる仕事をしたい。それが私を応援してきてくれた全ての人に対する恩返しです。私ひとりではここまで来れませんでした。感謝の心だけはいつも忘れずに、後悔しないよう自分の未来を切り拓いてください。