留学体験 - 大橋 司さん
Master of Athletic Training Program
こんにちは!大橋司です。静岡県出身で、日本の大学を卒業し、理学療法士として病院勤務を3年経た後、NATA認定Athletic Trainer (以下AT)の資格獲得の為にアメリカへ留学に来ました。
現在留学生活3年目になるのですが、簡略に今までのアメリカでの経緯を、下記に記したいと思います。
2015年3月 カリフォルニアの語学学校(5ヶ月間)
8月 Orange Coast College 入学(1年9ヶ月間)
※語学力向上、大学院編入に必要な事前必修科目の履修とオブザベーションアワーの獲得を目的に入学
2017年5月 OCC 卒業
同月 Gannon University in Pennsylvania(MAT program) 入学
過去の体験談はこちらから→
2016年NATAオブザベーションアワー体験、2015年アメリカでアスレティック・トレーナー を目指す理由!!
<合格のお祝いにIGE平田社長やNATA留学生と食事会>
実際のところ、私が留学前に立てた計画よりも、かなり大学院入学時期が遅れてしまいました。その原因としては、語学力の向上に苦労した事だと思っています。日常生活に困らない英語力を身につけるのはそこまで苦労はしませんでしたが、よりアカデミックな英語を聞く・書く・話す事は、私が思っていたよりも大変でした。
しかし、留学3年目で、やっと大学院に入学する事が出来ました。入学が決まった瞬間、アメリカで自分の夢を叶えるための大きな第一歩をやっと踏み出せたと心から思えました。
そこに至るまで、IGEさんを始め、家族そして様々な人々のおかげで入学する事が出来きたと思っています。現在は、上記の様に、Pennsylvania州にあるGannon Universityに入学し、Master degreeとAT資格取得に向けて励んでいます。
<GANNON正門>
私の大学がある場所は、私が最初に住んでいたCalifornia州に比べると、気候も寒暖の差が激しく、街並みの華やかさも少し劣る場所ではありますが、自然豊かな場所であり、人々も優しく、気が滅入る様な車の渋滞もないし、同じ国の中でもここまで違うのか!と思うほど物価が安いといった、勉強するには恵まれた環境となっています。
ではそんな環境で、私は主にどんなことを大学院でやっているのかをご紹介したいと思います。それらは大きく分けて3つ、研究、授業そして臨床実習です。
研究は、まだ1年目なので具体的には何も始まっていません。現在は、文献の検索方法や、文献に出てくる専門的用語やデータの読み方、文献の信頼度などを知るための講義を受けている最中です。これらの基礎的な知識を身につけた後、2年目から本格的な研究をし、論文を作成していく予定になっています。またそれとは別に、グループプロジェクトと呼ばれるものも行っています。これは、大学内の他学科の生徒達とグループを作り、一つの症例に対して、どのような最適な包括的医療アプローチが提供できるのかを話し合い、資料を作成し、発表するものです。教授とも相談を重ね、納得のいく研究やグループプロジェクトを作り上げていきたいと思っています。
2つ目は授業です。アメリカでは4年生大学で一般教養科目を多く履修し、より専門的な学術を大学院で学ぶ様式なっている様です。ですので、私が思っていたよりも、大学院でしっかりと授業があります。しかし、私たちは入学から2年後の卒業時に、AT資格取得のための国家試験を受けなければなりません。その2年間で国家試験の全てを学ばなければならないので、授業のスピードと量が大変なことになっています。ほぼ毎日小テストと宿題があり、更に学校での授業時間では足りないため、教授が撮影した講義動画を自宅で観なければなりません。感想としては、単純に忙しいです。ただ、クラスメイト達と協力して勉強したり、励ましあいながらこなしているので、彼らと共に頑張っていきたいと思っています。
<物理療法の授業の1コマ>
3つ目は、臨床実習です。これはClinical Trainingと呼ばれているものですが、実際にAthletic Trainerや、Physical Therapist、Doctorの働いている場所に赴き、臨床経験を積むプログラムです。2ヶ月ごとに、実習場所が変わるのですが、現在私は、Edinboro Universityという大学のアメリカンフットボールチームで、そこのATに帯同して臨床経験を積ませてもらっています。平日は練習を観察し(練習前の治療、リハビリ、テーピングも含まれる)、土日は試合のサポートを行っています。試合も、Home & Awayで行われるので、遠いAway Gameだとバスで片道7時間移動しなければならない場所もありました。
<アメフト試合後の選手たち>
一週間に30時間以上のTraining Timeが必要であるので、午前中の授業が終わり次第、ほぼ毎日その大学に行っています。学期中、多くの時間をこのプログラムに費やすことになりますが、授業では学べない多くの事をこの時間で学ばせてもらっています。選手の怪我を一番最初に診察しなればならないATは、短時間で、かつ正確に怪我を診断できるスキルが必要とされます。これを身に付けるためには、なるべく多くの経験を積むしかないと思っています。ですので、私にとって実習での時間は、ATとして必要なものを身に付ける為の貴重な時間となっています。
以上の事が、私の大学院生活の内容となっています。まだまだ大学院生活は始まったばかりですが、日々がとても充実しているので、あっという間の2年間になるだろうなと予感しています。自分の努力と、色々な人の協力があって折角入学できた大学院で、これから一つでも多くの事を学んでいきたいと思っています。またいつか、この場をお借りして私の留学生活の状況をご報告できたらと思っています。それでは、またお会いしましょう、さようなら。
<オフの日には釣りでリフレッシュ>
(2017年9月掲載)