留学体験 - E. F.さん
作業療法士になる志を新たにしたアメリカ研修
私はリハビリテーションの専門職である作業療法士を目指して勉強中の学生です。2014年、学校が企画する海外研修制度を利用し、最先端のリハビリテーションを視察することを目的としてアメリカに1週間滞在しました。
作業療法には様々な領域がありますが、発達障害を持つこどものための施設見学によって、アメリカでは身体障害領域に次いで発達障害領域の作業療法が 盛んであることを知りました。日本ではまだ発達障害への支援が十分であるとは言えませんが、おそらく今後重要視されていくだろうと感じました。
世界的に評価が高い医科大学の見学では、アメリカの保険制度が学習内容に大きく影響していること、日常生活を送る環境・文化によって、障害に対する捉え方 が異なってくることがわかりました。アメリカの作業療法の権威であるクラーク博士にお会いし、激励の言葉をかけていただき、非常に喜ばしく思いました。付 属の大学病院では、実際に患者様に指導・援助をする場面を見学し、臨床現場で働く作業療法士の格好良い姿に啓発されました。
アメリカの病院での入院期間は長くありませんが、回復期や維持期のサポートも充実しており、仕事や社会復帰に向けたリハビリテーションを行っていることも 特徴的でした。それだけでなく、余暇や楽しみによって生活の質を向上させることまでが施設内で行われていることは驚きでした。日本でもこのように包括的な 医療がおこなわれるようになれば良いと思います。
作業療法士は日常生活で行っている作業を用いて、「こころ」と「からだ」に働きかける職業です。それが実践されている場面を見て、作業療法士への憧 れがさらに募り、志を新たにしました。また、自分の意見を明確にし、自分自身に誇りをもって生きることの大切さもアメリカの空気から感じ取ることができま した。
このようなすばらしい経験ができたのは、ひとえにIGEさんのおかげです。初めての海外旅行だったため不安でいっぱいでしたが、こちらの希望に沿っ た柔軟な対応、空港やホームステイ先からのスムーズな送迎により、安心・安全に研修を終えることができました。支援してくださったIGEスタッフの皆様に 心から感謝しています。