留学体験 - 山田健太さん
NATAアスレティックトレーナー、アメリカのプロスポーツを目指す!
高校2年時からカナダで留学を始め、日本の高校の部活でやっていたアメリカンフットボールを続けました。不運なことに、足首のねん挫や骨折など怪我が多く、いつも学校専属のアスレチックトレーナーにお世話になっていました。その時、怪我の治療、リハビリ、テーピングなどを指導してもっらたおかげで、怪我は比較的早く治り、チームに復帰し活躍することができました。その時から、スポーツ医学に興味をもち、自分のような怪我の多い選手をサポートできる、アスレチックトレーナーになりたいと思いました。
その希望通り、高校を卒業して、カリフォルニア州のChapman Universityに進学し、アスレチックトレーナーを専攻しました。この大学はもちろんCAAHEPが公認する大学で、ATC (Athletic Trainer, Certified)になるのが目標でした。
英語は高校からの留学で上達していたので、他の留学生と比べれば有利だと思っていましたが、医学語中心で進む授業について行くのは大変でした。ですから、テープレコーダーを授業に持ち込み、再度、聞き直したり、復習を徹底したりしながら、授業に遅れないように努力しました。
在学中は、様々なスポーツチームでインターンをしました。例えば、4年生の最後の学期では、プロホッケー・チームのNHL, Mighty Ducks(現Anaheim Ducks)チームでの経験はとても貴重でした。このチームには、4人の専属ドクターと二人のアスレチックトレーナーを擁しており、且つ、最新の治療法を最新のスポーツ施設の中で経験できるという幸運に恵まれました。トップアスリートに対し、こういう環境で、トレーナーが活躍している事は、さすがスポーツ大国アメリカだと感じました。
昨年5月、Chapman Universityを卒業し、カリフォルニア州のPhysical Therapy Clinic(理学療法施設)で午前中働き始めました。又、午後は地元の高校でチーフ・アスレチックトレーナーをしています。 クリニックでは主に 米国公認の理学療法士からの指示のもと、リハビリテーションを指導しています。
今まで学校で習った知識と技術を基礎に毎日たくさんのアスリートの傷病ケアーをしています。高校のトレーニング施設だけでは治せない怪我は、ドクターやセラピストに送りますが、それ以外の怪我については、僕にすべての管理が任されています。アメリカでは、アスレチックトレーナーは、スポーツチームの一員として、とても大事なポジションにいます。 チームが勝つためにはいいアスリートだけではなく、コーチや家族のサポート、さらにsport medicine teamによる効率的なメディカルケアーがあってこそ、いい結果が出せるのです。ですから、アメリカのプロスポーツ界では、チームアスレチックトレーナーがいるのは当たり前ですが、選手個人が専属アスレチックトレーナーと契約することもあります。
スポーツを通して英語を学びたい人は、アスレチックトレーニングを専攻することを進めます。高度なコミュニケーション能力が要求される環境の中で、4年間しっかりやれば、素晴らしい留学経験になるだけでなく、英語の上達も見違えるものがあります。これから、アスレチックトレナーを目指す皆さんは、BOCの公認試験に受かることを目標にして、がんばってください。