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2016年10月20日

企業が求める人材…グローバル人材育成と海外留学とは ?? – Vol.55

10月12日に明治大学駿河台校舎を会場にして、「企業が求める人材:グローバル人材と海外留学」というシンポジウムが開催されました。

グローバル人材と海外留学

NPO法人留学協会、文科省(トビタテ留学JAPAN事務局)、明治大学などが共催、企業側の代表として日立製作所、富士通の人事・採用担当の方(いずれも留学や海外駐在の経験がある方)がパネラーとして出席されました。

内容は「グローバルな舞台で活躍できる人材とは?」、「今企業はどのような人材を求めているのか?」、「そのために海外留学が果たせる内容は何なのか?」について語り合うものです。

文科省のプロジェクト「トビタテ留学JAPAN」の奨学金を得て留学した学生さんの体験談発表もありました。

シンポジウムはメニューが盛り沢山で、2時間半に亘ったため、すべてをご紹介できませんので、パネラーの方々の主な意見を集約してご紹介させていただきます。私は国も企業も大学も、一昔前に比べて考え方が大きく変化しているということを痛感しました。留学生に限らず、これから就職を目指す方全てに参考になれば幸いです。

グローバル人材と海外留学

 

グローバルに活躍できる人材とは?

語学は出来るに越したことは無いが、語学力は低くても次のようなものを持っている人。

    • 失敗から何かを学んだ人(失敗を恐れない人)。成功体験より失敗体験の方がより人間を成長させる。海外でも失敗を恐れずチャレンジが出来る人。
    • 内容は荒削りでも良いから、物事に対して情熱・パッションを持っている人。情熱を持っている人が周りを動かすのは世界共通。
    • 内容は何でも良いから独自性をもっている人。独自性が無いと海外では埋没してしまう。「周りや世間と同じように」というのは、日本だけの考え方。
    • 自分の考えをはっきり言える人。海外では「黙っている=存在していない」と同じこと。
    • 環境の変化、時代の変化を受け止めて、自分を変えて行ける人。100の国があれば100の環境があり、そのことをありのままに受け止めて、前向きに行動できる人。

 

今、企業はどのような人材を求めているのか?

上記の要素に加えて以下のような面を重視。

  • 企業は日々環境の変化に直面しているので、入社後も変化に対応して成長して行ける潜在力がある人。
  • そつの無い優等生は、完成してはいるが、今後更に成長する潜在力を感じないケースが多い。
  • 現代はネット社会で情報が満ち溢れているが、企業は情報だけではダメで、具体的な行動を起こさないとビジネスにならない。いつも第一歩を踏み出す勇気を持っている人が必要。
  • 枠にはまった考えから抜けられない人の採用は避けたい。例を上げると次のような人。
  • 留学などで大学卒業が1~2年遅れると、就職が不利になると思い込んで入る人。「トビタテ留学ジャパン」に奨学金を出している200社もの一流企業が、新入社員募集の際に「留学で1~2年卒業が遅れても全く問題ない」と言っているのに信じない人。
  • 「就職=会社に就職」と思い込んで、社会に出る意味や職業というものを深く考えていない人。人間は様々なので、商売を起こしたり、職人になったり、資格業(自由業)についたりなど、職業には色々な道があるはず。就活の前になぜ会社に入りたいのかを考えて欲しい。
  • 目先の「就職活動」が大学生活の最終目標になっていて、人生という大きなステージでの目標が見えない人、あるいは目標を見つけようと努力をしていない人。
  • 親や先生、先輩などのアドバイスにとらわれて、自分の考えで行動できない人。親や先生といえども、自分の人生に責任は持てないことを理解していない人。

 

最後に「留学する=グローバル人材になれる」ということではないが、「留学はグローバルな人材に成長出来る、大きなチャンスであることは間違いない」という結論で締めくくりが行われました。

IGEスタッフ NODA